日本の電子書籍元年。大穴はまぐまぐ!?

2020年5月14日

1月20日、Amazonは本年6月30日から電子出版向けのプラットフォームである Kindle DTP(Digital Text Platform)に印税70%の新ロイヤルティーのオプションを追加すると発表しました。従来は販売価格の35%だった著者・出版社側の取り分(=印税)を70%!にする新しいオプションです。  (当初は米国内のみで提供予定)

ここで注目すべきは いくつかあるこの70%オプションを選択するための条件の一つとして
● 紙製の書籍及びサービス競合する電子ブック向け料金と同額、或いはそれより低い価格で販売すること   とあるあたり。
電子出版・eBook戦争においてAmazonでの排他的な販売を選ぶ著者へは印税を従来の倍にするという、まさに競合への「宣戦布告」でした。

これは無論、
翌週28日に発表された、Appleのタブレット型端末 iPad の機先を制すタイミングであったわけです。まずiPad、デモビデオ観てください。一回観りゃ欲しくなること受け合いです。
(そしてそう、やはりiPadには電子書籍用アプリとしてiBooksが新たに追加され、ちゃんとiBook storeから電子書籍データを購入可能出来る仕様になってました)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最近日本からも利用できるようになったKindle DTPは、電子ブックリーダー機器Kindle やiPhone、パソコンなどで読める電子書籍フォーマット向けの出版サービス。
電子書籍を売りたい個人や出版社は自ら作品をアップロードし、その後Amazonがオンラインで販売し、権利者に印税を支払う仕組みです。

特筆すべきは、このAmazonでの電子書籍登録がオンラインにて誰にでも可能だということ。
(詳しくは斉藤徹さんのこのエントリを参照)

僕が経営していた広告会社(NIKKO)が’96年に雑誌広告の世界から、インターネット広告の取扱いへと主業を移した理由は「既得権者の敷居の高さ」。
雑誌広告の市場は成熟しきったイス取りゲームの終わった世界でしたが、かたやネットの世界は当時始まったばかり。イス取るどころか自分でイス並べているような状態でした。
まさに
これからは当時のネット広告業界と同じ状態。だれもが有料の書籍を出版できる時代がやってきたんです。楽しみですなー。

既にKindleの販売台数は、昨年末までに全世界で100万台を突破しています。閲覧できる電子書籍も40万冊に到達しています。昨年末のクリスマス商戦ではなんと電子書籍が一般書籍(紙の本)の売上を上回っているのです!。   (日本にいると、にわかに信じ難いですが・・事実)

ようやく日本でもKindle DXが、本年1月19日から購入出来るようになりましたが、、、
残念ながら、いま日本で売られている日本語書籍は読めませーん。
でも、こんな↓ニュース↓も舞い込んでくるなど、期待は高まる一方です。
●うめ、日本語マンガ初となるKindle向け電子書籍を出版

さて、一方のiPadも話題には事欠きません。米国版サイトと比較して、iBookの紹介だけがないとか指摘されています!が、その通りかと存じます(笑)。その代わり「地域によっては一部の機能、アプリケーションをご利用いただけない場合があります」という但し書きが!。

そもそも日本は、かの池田信夫さんもこのようにご指摘されているような状況です。日本での日本語書籍のKindle DTPやiBookを通じたオンライン販売は当分無理かもしれませんね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

そんななかではじまったタカポン( @takapon_jp )の有料メルマガ 「堀江貴文のブログでは言えない話 」の配信プラットフォームはあの「まぐまぐ」でした。

このネットサービスのトレンドぐるっと一周の有り様はある意味、感動的です。だって、このまぐまぐこそ日本のネットサービスの始祖鳥とも言える企業。
ココに対抗すべくタカポン率いるオン・ザ・エッヂとサイバーが造ったサービスがmelma!でした。
※懐かしのプレスリリース

世界が卒倒したamazon/Kindle電子出版の6月からのオプションは印税70%ですが、このまぐまぐ(有料)の著者への印税は何年も前から60%!を実現していたんですな。

いまのところ、タカポンが有料メルマガを発行するキッカケとなった磯崎哲也さん( @isologue )
の「週刊isologue」が、まぐまぐの有料メルマガのランキングでは人気なのですが、その磯崎氏ご自身いわく

【1月30日 5:50 PM】
.@isologue ぐっちーさんを超えるスピードで読者獲得は間違いないから、1ヶ月で5千人は行くと予想。手取り@504円で月商252万円!1万人超えたら500万円…。
                         
とtweetされており、なんかとんでもなく面白い時代になったんだな、と感心することしきりなのです。月840円。 で、サンプル版はこちら

ていぅかさ・・今気づいたけど、片山さつきさんも最近始めてるぢゃん。
こりゃほんとに流行るかもよ、有料メルマガ